カードローンの繰り上げ返済は積極的に!隠れたデメリットにも注意

カードローンの繰り上げ返済について解説


カードローンの返済には、「約定返済」と「繰り上げ返済」があります。約定返済とは、約定返済(最低返済額の返済)とは別に実施する返済のことです。少額からでもOKです。そんな繰り上げ返済にも、以下のような様々な名称があります。

・随時返済
・任意返済
・追加返済
・臨時返済

繰越返済は、利息負担の軽減や信用度の向上など、良い面がたくさんあります。しかし、繰越返済には注意すべきポイントもありますので、必ず最後までお読みください。

一般的な繰り上げ返済方法

カードローンの繰り上げ返済は、以下のような方法が一般的です。

・インターネット返済
・提携ATM
・店頭窓口
・銀行振込
・コンビニ

カードローン会社では、スマートフォンから簡単に返済ができるサービスを提供しています。正直、一括返済をするためだけに現金を用意しに行くのは面倒です。もちろん、自分に合った方法を選ぶのが一番ですが、簡単に返済ができるという大きなメリットは魅力的な選択肢です。

繰り上げ返済をするベストなタイミングとは?

繰り上げ返済をするための、ベストタイミングは以下の通りです。

・ボーナスや臨時収入が入ったとき
・貯金がある程度貯まったとき
・お金が貯まって余裕があるとき

ボーナスが入れば必然的に、お金に余裕が生まれるはずです。10万円単位で返済すれば、一気に完済するということもあるでしょう。カードローン会社では、繰り上げ返済は通常1,000円から受け付けています。最低返済額に追加で1,000円でも問題なく、まとまった預貯金を蓄える必要はありません。「余裕のある時に可能な金額を繰り上げ返済に回す」ことが、賢い返済方法といえるでしょう。

カードローンの繰り上げ返済のメリット

繰り上げ済法を利用する大きなメリットを3つ紹介します。

1.返済期間が短縮され、費用対効果が高くなる
2.利用するカードローン会社の信用度が上がる
3.利用可能額が増える

「最低支払額だけでは足りない」と思っている方、損をしてしまう可能性が高いです。メリットを知れば、追加支払いのモチベーションも上がるはずですので、ぜひ参考にしてください。

返済期間の短縮だけでなく利息の負担を軽減することも可能

繰り上げ返済を利用することで、返済期間が短縮され、利息負担が軽減されます。一方、繰り上げ返済を行わない場合、毎月の負担は軽くなりますが、最終的な負担は大きくなります。カードローンの精算返済では、返済額の中に利息が含まれています。一方、繰り上げ返済では、返済額はすべて元金に充当され、精算返済とは異なる。繰り上げ返済をすればするほど、完成に近づきます。完了が予定より早まれば、発生する予定だった利息を節約することができます。また、返済が完了すれば、「返済しなければならない」というストレスから解放されます。支払ったお金を返済に充てたり、貯蓄に回したりすることで、より充実した生活を送ることができるようになります。

優良顧客と判断されやすくなる

くりかえし返済」を利用する人は「経済的に余裕がある」と思われる可能性が高いです。そのため、利用すれば高確率で以下のようなメリットを得られる可能性が高いです。

・増額審査の案内が届きやすくなる
・信用情報が強化される

増額審査とは、利用限度額を引き上げるために利用中に実施される審査のこと。カードローン会社は、延滞していない限られた顧客にしか増枠の申込案内を出しません。もっと借りたいと思っても、増枠審査に通ればすぐにお金を借りやすくなるはずです。信用情報とは、過去のローンやクレジットカードの利用履歴のことです。信用情報はカードローンだけでなく、すべてのローンでチェックされます。繰り上げ返済は信用情報に残るので、他のローン審査にも有利なはずです。このように、繰り上げ返済は利用したカードローンだけでなく、他のローンにもメリットがあるのです。

カードローンの繰り上げ返済のコツを紹介

効率的に繰り上げ返済を活用するために、押さえておきたい3つのポイントをご紹介します。

・手数料をかけないようにする
・借り入れのきっかけにならないようにする
・全額の繰り上げ返済は前もって金額を確認する

スムーズに完済に向かうためにどれも大切なことなので、参考にしてみてください。

繰り上げ返済時に手数料が発生する可能性がある

繰り上げ返済をする場合、支払い方法によっては手数料が発生することがあります。数百円の手数料は数日分の利息に相当するため、手数料を払わないことが重要です。手数料を払うたびに、払わない場合よりも損をしてしまうことになります。また、手数料無料の支払い方法は、カードローン会社によって異なるので注意が必要です。例えば、SMBCモビットの場合、分割返済の方法は2つあります。

・銀行振込での返済(手数料有料)
・提携ATMでの返済(三井住友銀行ATMは手数料無料)

SMBCモビットの提携ATMの数は、全国に約12万台あります(2022年4月現在)。しかし無料で繰り上げ返済できるのは三井住友銀行ATMだけです。SMBCモビットで繰り上げ返済する場合は、三井住友銀行ATMが良いです。

無理ない範囲で活用する

資金繰りが苦しくなって決済ができなくなると、次の給料日まで延滞することになります。約束の返済日を過ぎてしまうと、以下のようなデメリットがあります。

・遅延損害金が発生する(※延滞の罰金のようなもの)
・信用が低下する

また、与信枠を減らされたり、追加融資を受けられなくなったりするリスクもあります。また、お金がないからといって、お金を借りるのは本末転倒でしょう。無理のない範囲で、できる限り返済を行うことが大切です。

一括返済するときは最新の返済額を確認する

一括返済(全額返済)を希望する場合は、必ず事前に直近の一括返済額を確認してください。確認しないと返済後も数百円程度の残高が残っている場合がありますので、注意が必要です。完済に必要な返済額は、日割りで利息が計算されるため、日々変動します。(利息の計算式は「借入残高×適用金利÷365日×利用日数」)直近の一括返済額を確認する方法は主に2つあります。

・会員ページを確認する
・オペレーターに電話で確認する

会員ページであれば、スマートフォンですぐに確認できるはずです。それ以外の相談や精算後の解約をしたい方は、電話がおすすめです。

カードローンの繰り上げ返済のシミュレーション例

切り上げ返済でどれだけお得になるのか、シミュレーションを紹介します。20万円を年利18.0%で借りた場合を3つの方法で説明します。

1.最低返済額だけで完済した場合
2.最低返済額+3,000円で完済した場合
3.最低返済額+10,000円で完済した場合

最低返済額は各社で異なるので、数字はあくまで例として参考にしてみてください。

最低返済額のみ支払った場合(繰り上げ返済なし)

年18.0%で20万円を借りて、最低返済額だけで完済したケースは以下の通り。

毎月の返済額8,000円
繰り上げ返済額なし
最終回の返済額4,540円
返済期間32ヶ月(2年8ヶ月)
利息総額52,540円

3,000円を毎月繰り上げ返済した場合

年18.0%で20万円を借りて、最低返済額+3,000円で完済したケースは以下の通りです。

毎月の返済額8,000円
繰り上げ返済額3,000円
最終回の返済額4,290円
返済期間22ヶ月(1年10ヶ月)
利息総額35,290円

繰り上げ返済として支払う金額は、月々わずか3,000円です。しかし、最低返済額のみを支払う場合と比較すると、返済期間が10ヶ月短縮されます。また、最低返済額のみを支払う場合と比較して、最終的な利息負担は17,250円軽減されました。毎月3,000円の繰り上げ返済を行えば、収入に自信のない方でも実施しやすいと思います。繰り上げ返済を検討される方は、続けやすい金額である+3,000円から始めてみてはいかがでしょうか。

10,000円を毎月繰り上げ返済した場合

年18.0%で20万円を借りて、最低返済額+10,000円で完済したケースは以下の通り。

毎月の返済額8,000円
繰り上げ返済額10,000円
最終回の返済額4,441円
返済期間13ヶ月(1年1ヶ月)
利息総額20,441円

繰り上げ返済の金額を増やせば、約1年で完済が可能です。最低返済額のみ支払う場合と比較すると、19ヶ月(1年7ヶ月)短縮されます。利息総額も最低返済額のみ支払う場合と比較して、32,099円お得になります。仮に+3,000円で完済しても、14,849円もお得になります。いずれにせよ、小型家電を購入するくらいのお金はまだあります。また、預金に回せるので、繰り上げ返済は将来的にもメリットがあります。

カードローン借入の繰り上げ返済についてのQ&A

定期的に繰り上げ返済するための管理の方法はある?

カードローン会社の公式サイトで利用できる返済シミュレーションが便利です。返済シミュレーションとは、複数の項目を入力することで返済計画を立てることができるツールです。例えば、プロミスでは、返済額を一定にした場合の返済期間を調べることができます。このような「返済期間シミュレーション」で入力する項目は3つあります。

・希望する利用限度額
・毎月の返済額(最低返済額 + 繰り上げ返済の金額など)
・適用金利

返済額を決める際には、返済シミュレーションも有効でしょう。返済額シミュレーション」「借入額シミュレーション」などがあります。これらを活用して、よりよい返済方法を考えていきましょう。

他社からの借入が多く、返済条件が厳しい場合はどうすればいい?

この場合、金融機関などから借り入れを受ける前に、返済額と返済日を一本化しておきましょう。他社借り入れが多い場合は、おまとめローンがオススメです。おまとめローンを利用して、複数社からの借り入れを一本化することで、格段に返済がしやすくなるはずです。

・A社…最低返済額:3,000円・返済日:毎月5日
・B社…最低返済額:8,000円・返済日:毎月15日
・C社…最低返済額…12,000円・返済日:毎月月末

そんな時、どれを優先して返済すればいいのかわからなくなることがあります。返済額と返済日を一本化すれば、自分の都合に合わせて返済額を決めればOKです。ただし、一括返済の場合、追加融資ができないことが多いので注意が必要です。

返済が厳しい場合はどうすればいい?

多重債務で苦しい思いをしている方は、債務整理をして楽になることを検討されてはいかがでしょうか。債務整理とは、自分の借入金を大幅に減額したり、帳消しにしたりする法的な手続きです。具体的には以下のようなものがありますが、いずれも手続きに費用が発生します。

・任意整理…主に利息を減額してもらう手続き
・個人再生…任意整理よりも大幅に減額してもらう手続き
・自己破産…財産を清算して返済を免責してもらう手続き

一括借上げが時間短縮にしか使えないのであれば、検討の余地はある。ローン審査は5~10年不利になりますが、ストレスはかなり軽減されるはずです。判断に迷う方は、まず弁護士などの専門家に現状を相談することをおすすめします。

まとめ

カードローンの繰り上げ返済について、解説してきたことをまとめてみました。

・繰り上げ返済とは、毎月の定額返済に加え、追加で返済すること
・1,000円からいつでもWebで繰り上げ返済が可能
・活用することで、返済期間が短縮され、利息総額も減額される
・信用情報が強化され、今後の審査に有利に働きます。手数料を払って繰り上げ返済をすると、・効果は弱くなる
・過度な繰り上げ返済による借入の必要性の優先順位が逆転してしまう

カードローンを利用する場合、繰り上げ返済をする必要はありません。しかし、利用すればするほどメリットが大きくなり、完済という目標に近づくことができます。ただ、繰り上げ返済をやりすぎると、お金が足りなくなる可能性があるので、注意が必要です。追加融資を受けたら、それまでの繰り上げ返済が無駄になってしまいます。